【登壇報告】サステナブル・ブランド国際会議 2026に、 コペルニク・ジャパン代表理事天花寺宏美が登壇

【登壇報告】サステナブル・ブランド国際会議 2026に、 コペルニク・ジャパン代表理事天花寺宏美が登壇

2026年2月18日・19日の2日間、東京国際フォーラムにて「サステナブル・ブランド国際会議 2026」が開催されました 。この会議は、サステナビリティリーダーが一堂に会し、企業のブランド価値を“持続可能なかたち”へと進化させるための知見とネットワークを共有するコミュニティ・イベントです。

本会議のDay1(2/18)に、セッション「NPO・自治体・学校と連携して社会的インパクトを生む企業とは」が開催され、コペルニク・ジャパンから代表理事の天花寺が登壇しました。本セッションは、鵜尾雅隆氏(日本ファンドレイジング協会)をモデレーターに迎え、以下の組織の代表者が集結しました。

Erin McCusker 氏(株式会社LIXIL)

下村新 氏(東海旅客鉄道株式会社)

西川奈緒 氏(経済産業省)

天花寺宏美 (一般社団法人コペルニク・ジャパン)

本セッションでは、NPOや自治体、学校などと連携し、効果を上げているサステナブル・ビジネスの最先端の取り組み事例が共有されました。

前半:各セクターの最先端事例――「現場」を起点とした共創の形

セッションの前半では、各パネリストがステークホルダーとの連携による具体的な取り組みを紹介しました。

コペルニク・ジャパンの天花寺からは、「企業と途上国の現場の架け橋」を担う組織として、共創を「仕組み」として定着させるための2つの取り組みを紹介しました。

共創を仕組み化する「KOPERNIK Campus」と「Kopernik Harvest」

1.現場での実装力を養うトレーニング:KOPERNIK Campus
セクター間を越えた共創パートナーとなるには、まず同じ現場に立ち、共通の課題認識を持つことが不可欠です。KOPERNIK Campusは、企業のサステナビリティ担当者やNGO職員、学生がバリ島等の現場に入り、課題の深掘りからプロトタイプの検証までを体得できるプログラムです。「現場のアンメット・ニーズ(未解決の課題)」を肌で感じることで、机上の空論に終わらせず、各組織が自分たちのリソースを途上国の社会課題の文脈でどう活かすべきかという「事業構想力・実装力」を養う場を提供しています。

K-Campusの紹介資料はこちら

2.持続可能なバリューチェーンの構築:Kopernik Harvest
天花寺が紹介した「支援をビジネスとして自走させ、持続的なインパクトを生み出すことを目指す取り組み」の1つが「K-Harvest」です。これはインドネシア全土のカカオやコーヒー等の小規模生産者と、サステナブルな調達を目指す企業を、インパクト評価とトレーサビリティでつなぐサプライチェーンの構築を担うコペルニク発の事業体です。ネイチャーポジティブな収穫手法を守る生産者が公正な対価を得て、企業が生物多様性目標に寄与する製品を手にするという循環を生み出します。この循環こそが、セッションの核でもあった持続可能な仕組みそのものです。

K-Harvest の取り組みの紹介資料はこちら

また、他の登壇者からの先進的事例の紹介は以下の通り。

・LIXILのErin氏は、途上国の衛生課題を解決するブランド「SATO」において、13年間で1億人の生活改善を達成したことを報告しました。

・JR東日本の下村新氏は、地域ニーズを汲み取った「クラフトジンの開発」や「サイクルトレイン」を通じた関係人口創出を語りました。

・経済産業省の西川奈緒氏は「共助」をキーワードに、産業界の知見を教育現場に還元する「未来の教室」の意義を強調しました。



後半:クロストーク――「組織の壁」を越え、共通のゴールへ

後半のクロストークでは、連携における「ジレンマ」や「成功の鍵」について深い議論が行われました。

会場からの「組織内の縦割りやジレンマをどう乗り越えるか」という問いに対し、企業側からは「共通の利益(Shared Goal)を時間をかけて作ること」や「定量的な社会的価値の可視化」の重要性が挙げられました。

これに対し、天花寺は途上国の現場で活躍する団体としての立場から、企業が社会課題に挑む際のハードルを低くするアプローチを提案しました。

「企業のミッションと目指す社会的意義を理解し、NPO側も現場の知見を戦略的に共有し、両者の間で『最もインパクトが出る活動』を一緒にゼロから構想することが大切です。また、社内の調整に苦労されている企業の担当者の方と一緒に、どうすれば社内が納得するロジックを作れるか、解決策を考えるのも私たちの役割だと思っています」

天花寺は、NPOが「寄付先」ではなく、企業のサステナビリティ推進における「共創パートナー」であることを改めて示しました。

単に「手を取り合う」ことではなく、互いの異なる評価軸(利益、公共性、社会的価値)をどう擦り合わせ、一つの大きなインパクトに収束させていくかという、非常に実践的な対話となりました。


なお、サステナブル・ブランド国際会議のより詳細な内容については、以下のリンクより公式レポートをご参照いただけます。

■ サステナブル・ブランド ジャパン公式の開催報告記事はこちら/開催報告書はこちら